通学講座と通信講座

通学で勉強することのメリットの一つは、その情報量の多さにあります。通学のクラスはだいたい週に1回、約2時間といったところが一般的です。通信教育はせいぜい月1回の添削だけですから、通学のクラスで得られる情報量は通信教育の比ではありません。また、わからない点を直接質問できることは通学クラスの最大のメリットといってよいでしょう。予習で疑問点を明らかにしておいて、教室で確認するというのが通学のクラスでの学習パターンです。教室では通学のメリットを享受するためになるべく積極的に質問をするようにしましょう。ただし、一つ注意しなければならないのは、自分で調べなくても教えてもらえるという安易な考えに陥ってしまうことです。翻訳では自分で調べることが一番重要です。まず自分で調べる姿勢は失わないようにしないといけません。

もう一つのメリットは、人脈を形成することができる点にあります。翻訳は孤独な作業なので、実際に自宅で仕事をするようになるとあまり人と接することがない生活になってしまいます。翻訳を勉強している段階で多くの仲間をみつけておけば、互いに励ましあって情報交換したり、また実際の仕事でわからない部分を互いに教え合うこともできます。実際の仕事では、わからない点があった場合、あらゆる方法を使って調べなければなりません。こういった人脈を持っておくと、いざというときに大いに役に立ちます。今、通学のクラスに通っている人は、受講生同士で飲み会なども企画し、なるべく交流を図るようにしましょう。

通学クラスと通信教育はどちらも有効ですが、そこから得られるものは若干異なります。そして何を得ることができるか、両方の違いを理解して受講することが大切です。また通学クラスに通えない人は、「情報量」や「人脈の形成」といった点を補うことを考えましょう。そのためには通信教育や通学クラス以外の勉強法を考えることも必要です。その他の学習法については次回お話したいと思います。では、皆さんがんばってください。
(執筆:国吉 晶二郎)