いきなり厳しい話になりますが、契約書翻訳の通信講座の課題や、通学講座・集中講座の提出課題、忙しさを理由に手を抜いていませんか。仕事や家庭など、それぞれ事情はあると思いますが、できるかぎりベストを尽くしてください。講師はただ機械的に答案を添削しているわけではありません。実力のある人のお名前を覚え、上達度合いについてチェックしながら答案をみています。一人でも多くの人にプロとして仕事をしてほしいと願っているからです。講師同士、契約書翻訳講座を受講している方の実力について情報交換することもあります。きっと想像されている以上に、皆さんの訳文は注目されていることを知っておいてください。
集中講座では、もちろん準備をしてこなくても注意されるようなことはありません(ご安心ください)。が、正直もったいないと思います。集中講座のような場で訳文を発表するのは、一つのアピールのチャンスです。準備してこない人はみすみすそのチャンスを逃してしまいます。この機会に自分の名前と実力を覚えてもらおうという位の貪欲さがあってもよいでしょう。また、質問の機会も積極的に利用してください。質問内容にも実力が反映されます。鋭い質問をする人は問題意識を高く持ち、かつ、非常に好奇心・探究心が強い人であるといえます。
講師が受講生の実力を探るうえでポイントとしてみるのは、安定した実力を持っているかどうかという点です。課題の提出やクラスでの発表、講師への質問、あらゆる機会が自らをアピールするチャンスであり、同時に評価される機会なのです。常にベストを尽くすよう心がけてください。一度でも手を抜くと、安定した実力がないと判断されます。厳しいかもしれませんが、プロにとっては当然のことです。常に評価されているという反面、チャンスも常にあるのだと意識してください。期待しています!
(執筆:吉野弘人)